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【金相場】週末13日のNY金相場は、米政府による新型コロナウイルス経済対策の内容に注目が集まる中、ドル相場の上昇に伴う割高感などに圧迫され4日続落。中心限月の4月限は1トロイオンス1516.70ドル(-73.60ドル)と、昨年末12月30日相場以来およそ2ヶ月半ぶりの安値に戻して取引きを終了。新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、世界経済の景気後退観測が浮上する中、この日は米政府が発表間近としている景気対策への期待を手掛かりに市場のリスク警戒ムードが幾分緩和。金相場は朝方にかけ、横ばい圏で推移していた。しかし、NYダウが前日に大幅な下落率を記録した米株式市場では、この日も不安定な値動きが続く様相となった。このため、通常リスクオフムードでは安全資産として需要が高まる金商品も、リスク資産の損失補填への換金売りが再燃したほか、外国為替市場で基軸通貨のドル買いが進行したこともドル建てで取引される金商品の割高感につながり軟調地合いとなった。通常取引終了後の時間外取引で1536.90ドルまで戻すも、株高やドル高を意識して戻りは鈍かった。
国内の金相場は、週末のNY市場では持ち高調整売りが進んだものの、為替が円安に傾斜した事で下げを幾分か縮小。買取ベースでは1gあたり5,816円(-21円)と、3営業日続落し、昨年末12月27日相場(5,790円)以来およそ2ヵ月半ぶりの安値水準に値戻す展開となりました。
《10日間の金相場価格推移(買取)》
03/16 5816円 (-21円)
03/13 5837円 (-212円)
03/12 6049円 (-53円)
03/11 6102円 (+63円)
03/10 6039円 (-158円)
03/09 6197円 (-46円)
03/06 6243円 (+61円)
03/05 6182円 (-22円)
03/04 6204円 (+129円)
03/03 6075円 (+58円)
10日間の金相場平均価格:6,069円/g
【パラジウム相場】週末13日のNYパラジウム相場は、ドル高に圧迫されたほか、世界的な景気減速に伴う需要減が意識され調整地合いが継続。中心限月の6月限は1トロイオンス1509.10ドル(-405.80ドル)と、中心終値では昨年8月ぶりの安値水準に値戻して取引きを終了。通常取引開始前の時間外取引では買い戻しが先行し1950ドル超まで上昇する場面があったが、世界的な景気減速懸念から欧州時間では売りが優勢となりマイナス圏に反転。また、米国をはじめ欧州主要国が国家非常事態を宣言するとの報を受けリスク回避姿勢が強まったほか、ドル高進行による割高感や軟調な他貴金属に連れて、パラジウムも下げ幅を広げる展開となった。
その後、通常取引き終了後に米国トランプ大統領が国家非常事態を宣言。スタフォード法に基づき、連邦政府は州・地方自治体への支援を一段と強化する姿勢を示した。また、日本時間の本日16日早朝に、米連邦準備制度理事会(FRB)が再び緊急利下げを決定。フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを1ポイント引き下げ、ゼロ近辺とするとともに、債券保有を7000億ドル(約74兆7000億円)増やす方針を表明し、パラジウムは公表後の時間外取引きでは1620ドル台まで買い戻される展開となった。なお、今回FOMCの緊急会合を開いたため、今週予定されていた通常会合は中止となる模様。
国内のパラジウムは、週末のNY相場では弱基調な展開が継続し下げ幅を広げるも、時間外取引での戻りや円安の流れから国内では下げを幾分か縮小する展開に。買取では1gあたり6,562円(-214円)と、年初来からの急速な上げ分を消化し、昨年11月18日相場(6,545円)以来およそ4か月ぶりの安値水準に値戻しました。
《10日間のパラジウム相場価格推移(買取)》
03/16 6562円 (-214円)
03/13 6776円 (-1601円)
03/12 8377円 (-555円)
03/11 8932円 (-165円)
03/10 9097円 (-88円)
03/09 9185円 (-259円)
03/06 9444円 (-88円)
03/05 9532円 (+110円)
03/04 9422円 (-264円)
03/03 9686円 (-44円)
10日間のパラジウム相場平均価格:8,722円/g
11:15現在の金相場は1トロイオンス1542.05ドル、パラジウムは1624.75ドル、為替は1$107円45銭前後の値動きで推移しております。